第87章 孫嫁も一緒に

奈菜と奏太は顔を見合わせると、慌てて両手を背中に隠し、声をそろえた。

「なにもしてないよ、ママ! 星を見てただけ!」

片瀬澄乃は、二人の瞳の奥に浮かぶ動揺を見て、思わずくすりと笑った。

階段を上がり、しゃがみ込んで、子どもたちの頭をやさしく撫でる。

「まだ真っ暗じゃないのに、どこに星があるの? ほら、降りておいで。ごはんの準備できたよ」

「はーい!」

二人は勢いよくうなずくと、ぱたぱたと階段を駆け下りていった。

片瀬澄乃は、その小さな背中を見送りながら、頬の笑みがゆっくりと薄れていくのを自覚した。手すりにもたれ、さっきの瀧本知暁のキスを、そしてあのやわらかな眼差しを、頭の中で何...

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