第92章 片瀬家ごと潰す

片瀬大介の胸が、ひゅっと縮んだ。嫌な予感が背骨を這い上がる。

書類を手に取り、ぱらりと開いた瞬間――顔色がすっと抜けた。

そこに並んでいたのは、夕日クラブで片瀬結希が瀧本知暁に薬を盛った証拠の数々。監視カメラのスクリーンショット、そして店員の証言まで揃っている。

「……こ、こんな……あり得ない!」

指先が震え、書類が床へ落ちる。慌てて屈んで拾い集めながら、声まで裏返った。

「瀧本社長! これは、きっと何かの誤解です! 結希は社長のことが大好きで……そんなこと、するはずが――」

瀧本知暁は鼻で笑い、ゆっくりと歩み寄った。

一歩、また一歩。靴音が、片瀬大介の心臓を踏みつけるみたいに...

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