第95章 片瀬おばあ様が来た

片瀬大介はしばし沈黙し、ゆっくりとうなずいた。

「まずは件の後始末を片づけろ。結希のことは……帰ってから考える」

そう言い捨てると、まだその場で固まっている片瀬陽平をきつく睨みつける。

「お前、俺のオフィスに来い!」

片瀬陽平はしょげ返り、うなだれたまま片瀬大介の後ろをついていくしかなかった。

オフィスフロアでは、社員たちがその光景を見てほっと息をつく。美耶もまた、大川沙織へそっと「大丈夫」という目配せを送った。

一方、上階の社長室。

片瀬大介は窓の外に貼られた、相変わらず勢いのある宣伝ポスターを眺めながら、胸の奥で考え込んでいた。

――片瀬家の未来は、やはり結希に任せるべき...

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