第42章 水原美月の「味方」

牧野龍哉のひと言は、まるで水をぶっかけられたみたいに、風間悠希の全身から熱を奪った。

衝動的で短気で、噛みつくような苛立ち――それらはすべて、牧野龍哉の瞳の奥にある「本気」を見てしまったからだ。

……そうだ。

じゃあ、なぜ?

風間悠希の手の力がふっと緩んだのを感じ取ると、牧野龍哉は勢いよく腕を振りほどいた。すぐさま距離を取り、乱れた襟元を整えてから、氷のように冷たい目で風間悠希を見据える。

「――それで、風間悠希。お前は自分の心、ちゃんと見たのか?」

場の空気が別の方向へ滑り始めたのを察し、白川康介が慌てて割って入る。声は低く、しかし必死だった。

「まあまあ、二人とも。俺、この...

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