第81章 何もかも重要ではなくなった

笠原倫太郎はその言葉を聞くなり、慌てたように声を荒げた。

「ちょ、ちょっと待てよ。分かってるって。あのとき俺が、お前に悪いことしたのは認める。でもさ、もう昔の話だろ? いつまでも根に持つのはナシじゃないか?」

そう言いながら、こいつは遠慮もなく七海の隣にどかっと腰を下ろした。

「再会できたのも縁だって。俺たち、高校の3年間ずっと一緒だったじゃん。初恋ってさ、あんなに綺麗なもん、簡単に忘れられるわけないだろ?」

小林玲奈が口を開くより先に、七海が鼻で笑った。

「初恋が綺麗なのは否定しない。でも相手によるでしょ。あんたみたいなのは“初恋”じゃなくて、“災難”」

笠原倫太郎の顔がすっと...

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