第83章 彼女は風間夫人を務めるのが得意だ

七海には分かっていた。

風間爺さんの身体は、まるで朽ち木みたいなものだ。外からは何の異変も見えなくても、中身はとっくに腐りきっている。

そもそも七海は、こういうパーティーみたいに人が多い場に風間爺さんが出るのは無理だと思っていた。けれど本人がずっと譲らなかったし、七海も悲しませたくなかった。

どうせ自分が隣についている。万が一何かあっても、すぐ対処できる。

だから、体が許さないのなら七海は七海で、家に残って風間爺さんの世話をするつもりだった。

けれど風間爺さんは彼女の考えを見抜いたようで、すぐに小さな声で言った。

「お前が行かないなら、風間家は本当に誰もいなくなるぞ」

七海は聞...

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