第100章 彼女を決して諦めない

温井有紗のしつこい食い下がりに、清水若菜はただただ嫌悪感を覚えた。

けれど木村教授がまだ口を開いていない以上、若菜のほうから何か言うわけにもいかない。彼女は脇に静かに立ったまま、冷えた目で温井有紗の泣き喚く様子を見守った。

「有紗、いい加減にしなさい!」

木村教授は鼻で笑い、彼女の手を乱暴に振りほどく。

「いいか。若菜は私が認めた学生だ。才能がどれほど突出しているか、この数か月で嫌というほど見てきた。あの子のような人材が、これからどれだけ多くの患者を救い、どれだけ多くの人の役に立つか……想像もつかん」

声が低く、鋭くなる。

「そんな子を、お前の狭い嫉妬や都合で手放せと言うのか? ...

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