第114章 これが差だ

木村教授は冷笑を漏らし、そのカルテを温井有紗の目の前へ、さらに押しやった。

「お前の言う通りだ。私はお前を信用していない」

「医書をたった十数日かじった程度で、医学部の入学試験をあっさり通る? 私が信じると思うか」

温井有紗の顔色が、さっと白くなる。唇が震え、言い返そうとした――その瞬間。

木村教授は一切の隙を与えず、言葉を重ねた。

「もしそれが本当なら、可能性は二つしかない。医学部の連中が節穴だったか、あるいは――何か裏があるか、だ」

「私に信じさせたいなら、このカルテを解析してみせろ。できないなら、その合格通知書を持って、来たところへ帰れ」

温井有紗の胸の奥で、不満がどろり...

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