第118章 彼らはベッドを共にした?

翌朝早く。清水若菜は、カーテンの隙間から差し込む朝の光に起こされた。

寝ぼけたまま、隣のぬくもりを探して手を伸ばす。

触れたのは――ひんやり冷えたシーツだけ。

名取賢次がいない。

胸が、ぎゅっと締めつけられた。

若菜は跳ね起き、布団をはねのけて裸足のまま廊下へ出る。階段を駆け下り、踊り場を曲がったところで、ようやく彼の姿が視界に入った。

玄関に立つ名取賢次は、すでに身支度を整えていた。皺ひとつないスーツ。ネクタイもきっちり。

そして足元には、小さな機内持ち込みのキャリーケース。

彼はスマホを見下ろしたまま、静かに画面をスクロールしている。

嫌な予感が、背筋をなぞった。

「...

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