第24章 苦肉の策をやりたい

この数日、名取賢次は仕事をすべてキャンセルし、病院に泊まり込む勢いで二十四時間つきっきりで清水若菜を看病していた。

身の回りのことは何もかも自分の手でやる。食事も、着替えも、点滴の時間の確認も。誰かに任せるという発想すらない。

そのせいか、二人の距離は――離婚の話を切り出す前より、むしろ自然に縮まっていた。

一方で、温井有紗は完全に壊れかけていた。

何日も賢次に連絡がつかない。電話は出ない、メッセージは既読にもならない。会社へ押しかけても「本日は出社しておりません」の一点張り。

間違いない。賢次はずっと病院にいる。清水若菜というクズのそばを、片時も離れずに。

母が丹精込めて仕立て...

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