第40章 彼女への承認

「お詫び?」

清水若菜は腑に落ちないという顔で彼女を見た。

名取雅実はコーヒーカップを置き、視線を窓の外へ流す。そのまま静かに言葉を紡いでいく。

「三年前、名取グループがいちばん苦しかった時……私は賢次の父親と一緒に、手を差し伸べられなかったの。ずっと、そのことが心に引っかかってる。賢次も、それで私たちと距離ができて……この数年、あまり寄りつかなくなったでしょう。でも若菜、あなたは違った」

雅実はそこで若菜の目をまっすぐ見据えた。嘘のない真剣さが、その瞳に宿る。

「あなたは、あのことを一度も責めなかった。会うたびにきちんと『お母さん』って呼んでくれて……」

胸の奥に、あたたかなも...

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