第8章

 同じ夜。ガラ・パーティー。

 会員制クラブの年に一度の創立者ナイトは、年配の古参連中が揃って顔を出す唯一の晩だ。父は夜明け前に飛んで来て、飛行場からそのまま会場へ向かう手はずになっていた。乾杯が始まる頃には、もうフロアにいるはずだ。

 二階堂志保は、もはや私の夫ではない男の腕にすがるようにして現れた。

 菅田修平は肩を張り、まるで自分の居場所だと言わんばかりの顔をしていた。こちらを一度も見ない。

 その後ろには、ここ三週間の「過去」そのものがぞろぞろと続く――オフィスの連中のいちばん声の大きい連中、海辺で騒いでいた人たち。全員が、金縁の招待状を手にしていた。

 招待状は偽物だった...

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