第115章

「どうするつもり?」

松本凛はもう何もかもどうでもよかった。ただ、松本彩世が死ねばいい。

「松本彩世には5歳の息子がいる。松本青輝っていう」

須藤克己が振り返り、鋭い視線を突き刺した。

「人手も金も俺が出す。お前がそのガキを攫え。あいつさえ押さえりゃ、立花千時も松本彩世も、こっちの言いなりだ」

松本凛の心臓が跳ね上がった。立花千時の息子を誘拐する――火遊びどころじゃない。

それでも、新谷寒季の非情さが脳裏をよぎる。

さっきまで高みから見下してきた松本彩世の顔も。

「……いい」

松本凛は奥歯を噛みしめた。

「やる。私がやる」

須藤克己は満足げにうなずき、ホテルのカードキー...

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