第118章

眩い白光と濃い煙が、瞬く間に工場全体を覆い尽くした。

続いて、短く刻まれる突撃銃の点射音が、豪雨みたいに叩きつけてくる。

立花千時の近接護衛チームが到着したのだ。千時が「その場で待て」と命じていたにもかかわらず、彼らはGPSの発信機を頼りに外周から潜入してきたらしい。

黒服の連中と誘拐犯は、外から突然斬り込んできた精鋭に完全に不意を突かれた。現場は一瞬で乱戦に変わる。弾丸がコンクリート壁を叩き、砕けた石片と火花がばちばちと散った。

「行くぞ!」

千時は混乱に乗じて右手で松本彩世の手を強く掴み、煙と銃撃の隙間を縫うように走った。工場脇の非常口――鉄扉を蹴破り、そのまま彼女を引きずるよ...

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