第136章

病室のドアがコンコンと叩かれ、主治医の柴木先生が看護師を二人連れて入ってきた。

柴木先生はベッド脇へ進み、立花千時の左肩の銃創と背中の打撲を丁寧に確認する。ガーゼがほどかれた瞬間、松本彩世は露わになった傷口のえぐさに、胸の奥がきゅっと締まった。

「経過は非常に良好です」

柴木先生は鼻梁の眼鏡を押し上げる。

「立花さんは体が強い。感染の兆候はありませんし、内臓の震盪も落ち着いてきています。決められた時間に処置を続けて、あと数日安静にできれば退院できますよ」

彩世は肩の力を抜き、深く息を吐いてから頭を下げた。

注意事項をいくつか告げると、柴木先生は看護師とともに病室を出ていく。彩世も...

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