第141章

二時間後、医療専用機はN市を飛び立ち、首都郊外の空港へ降りた。

立花千時は極秘のまま首都圏の私立病院へ移送される。

それから数日。

立花千時の回復は目を疑うほど早かった。

すべての警戒を手放したせいか、精神状態もやけに良い。

病室。

立花千時はベッドの背に身を預け、右手にタブレットを持っていた。長い指が画面の上をすばやく滑り、さらさらと線を引いていく。

松本彩世が白湯を運んで近づき、ふと画面を覗き込んで――固まった。

そこにあったのは、ウェディングドレスのラフスケッチ。

隣には、ダイヤモンドジュエリー一式のディテールが分解図のように描き込まれている。

流れるような線。繊細...

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