第106章 遅刻

「ふざけないでよ!」

茅野美月は怒りのままにコップを投げつけた。「何が『私生活がだらしない』よ。あいつらが勝手に話をでっち上げてるだけじゃない!」

「はいはい……」マネージャーは額の汗をぬぐいながら、ひたすら相槌を打つ。

美月は少しだけ怒りを落ち着かせると、顎で命じた。

「行って言ってきて。私が番組に出資してもいいって。――それでも無理なのか、聞いて」

マネージャーは頷いて連絡を取り、二分ほどで戻ってきて首を振った。

「……やっぱり、ダメだそうです」

茅野美月は胸の奥がズキンと痛み、堪えきれずにスマホをひったくった。受話口に向かって怒鳴り散らす。

「なんでうちの子を出場させな...

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