第111章 元凶

茅野美月は相馬幸江の言い分に首を横に振り、きっぱりと言い返した。

「お母さん、それじゃ子どもを甘やかすだけよ。この世に生まれつきの天才なんていない。どれだけ才能があっても三割で、結局は七割の努力がなきゃ上には行けないの。陽向は確かに賢いけど、まだまだ努力が足りないわ」

美月は分かっていた。相馬グループはとっくに綱渡りの状態で、母が資金を注ぎ込み続けているから、どうにか息をしているだけだ。

けれど母が、いつまでも相馬グループを支え続けられるはずがない。

相馬陽向は成長しなければならない。安泰に胡坐をかくのではなく、危機を前提に備える術を覚えるべきだ。

いずれ彼が独りで立ち、相馬グルー...

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