第12章 質問

茅野芽衣からの「慰め」を得たあと、相馬瑛太の胸の奥に巣食っていた不安は、遅れてやってきた愛情に少しずつ塗りつぶされていった。

――俺は芽衣を愛してる。芽衣だけを。

世界中の誰よりも自分が彼女を大切にしている。誰よりも、彼女に優しくできる。そう信じて疑わなかった。

昨夜、自分があれほど長く家を空けたのだ。芽衣はきっと傷ついて、失望して……それでもひとりで待ち、あんなにも気遣ってくれた。つまり芽衣の心も、視線も、全部自分に向いているということだ。

だったら、帰るべきだ。いちばん自分を愛している女のもとへ。

そう思った瞬間、相馬瑛太の表情はふっと柔らかくなる。昨夜の嘘など、ただの悪い夢だ...

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