第13章 お義兄さんは本当に気が利く

茅野芽衣は言葉を失って顔を上げた。相馬瑛太の険しい顔色を見た瞬間、胸の奥がすっと沈む。

反射的に相馬悠真から半歩離れ、わずかに距離を取った。

相馬瑛太に向かって言う。

「病院に来たんだから、理由なんて一つでしょ」

「具合が悪いのか」

相馬瑛太は信じるとも疑うとも言わず、低い声で尋ねた。

「体調が悪いなら、どうして俺に言わない」

芽衣は眉を寄せた。詰問するような口ぶりが、どうにも気に障る。

もともと重だるい身体に、じわりと火が混じる。相馬瑛太を見る目もいっそう冷えた。

「あなた、仕事で忙しいじゃない。夜中だって家にいないことが多いのに。朝イチで呼び戻せって言うの?」

相馬瑛...

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