第140章 連絡する勇気がない

ざわめきは、時間が経つほど濃くなっていった。

誰もが信じられなかったのだ。――子どもが、ここまでの頭脳を持つなんて。

だが、茅野利久は驚くほど落ち着いていた。最初から疑われることなど、織り込み済みだと言わんばかりに。

小さな指が、背後の大型スクリーンをすっと指し示す。

「観客のみなさんが疑うのは当然です。でも――もし僕が今ここで、主催側のバックステージに侵入して、このスクリーンを落とせたら。信じてもらえますか?」

一瞬、会場の空気が止まった。

次いで、周囲は顔を見合わせる。

――大口を叩いてるだけだろ。

そんな視線が、あちこちから突き刺さる。

利久は弁解しなかった。淡々と競...

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