第150章 誕生日の招待状

新井千鶴は見ていられず、思わず噛みついた。

「茅野さん、おじいさまにもう少し優しくできないの? こんなに苦い薬、ゆっくり飲ませないと……むせたらどうするのよ」

茅野芽衣は眉をひそめただけで、取り合う気もない。

全部飲み下したのを見届けると、氷砂糖を神崎松夫へ差し出した。

「はい、おじいちゃん。お砂糖、ひとつ」

――自分の存在を丸ごと無視された。

新井千鶴はカッとなって声を張り上げる。

「茅野さん、失礼にもほどがあるわ! 私が話してるの、聞こえないの?」

茅野芽衣はそこでようやく、幽かに視線を向けた。冷えた声音。

「新井さん。私は医薬の研究開発をやってます。この分野のことなら...

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