第39章 相馬家の血脈

茅野芽衣と相馬幸江は、同時に胸の奥がひゅっと縮んだ。

二人の視線が音もなく医師へ落ちる。

それぞれが掌をきつく握りしめ、まるで頭上に吊るされた刃がいつ落ちるかを待っているようだった。秒が進むたび、神経が削られていく。

――もし、この男が「妊娠です」と口にしたら。

――もし、茅野芽衣が……他の男の子を宿していたら。

それぞれの胸に別の想像が渦を巻き、表情だけが重く沈む。

だが医師は、続きを言わなかった。軽く舌打ちに近い音を漏らし、もう一度検査票へ目を落とす。

しばらくしてから、茅野芽衣へ問い返した。

「生理不順が続いていませんか?」

茅野芽衣は一瞬、目を見開く。

顔に走った...

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