第86章 結婚式で大暴れ

ニオは茅野芽衣をまっすぐ見つめ、誠実な口調で言った。

「茅野さん。俺、回りくどいのは性に合わないんだ。言いたいことは、はっきり言う」

「あなたの可能性を、俺は本気で買ってる。――一緒に研究室を立ち上げないか。疫病に対抗できる特効薬を、専門で作る研究室だ。どう思う?」

茅野芽衣は、ふっと息を止めた。

胸の奥が、奇妙にざわつく。

大学時代に取り組んでいた研究。

当時は、指導教員ですら首を傾げる者が多かった。未知の感染症は「解けない問題」だと、最初から諦める空気があったからだ。

それに――相馬瑛太を愛してしまってから、彼女の世界はそちらへ傾いた。

研究は自然と止まり、気づけば「いつ...

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