第94章 真央と利久

金田夫人は心臓が止まりかけるほど肝を冷やし、慌てて駆け寄って美月の身体を支えた。

「美月、どうして起きるの。早く横になって」

「お母さま……」

茅野美月は夫人の袖を掴んで首を振る。「親子鑑定だけは……させちゃだめ。だめなの……」

「分かってるわ。ええ、分かってる」

金田夫人はすでに手を打っていた。美月の手の甲を軽く叩いて宥める。

「安心なさい。あなたが産んだ子は、どんな検査をしたって相馬家の子にしかならない。何ひとつ、狂わないわ」

その言葉に、茅野美月はようやく息をつき、そっとベッドへ身を沈めた。

――

数日休んだだけで、茅野芽衣の回復は目覚ましかった。

産後三日目には、...

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