第98章 誕生日を前倒しで祝う

利久はミルクみたいに白い幼い頬を上げ、相馬悠真の服の裾をちょいちょいと引っ張った。

「悠真おじさん、あとでぼくたちと一緒に国に帰る?」

「帰らない」

相馬悠真が答えるより早く、茅野芽衣が先に利久を制した。

「利久。悠真おじさんは普段すごく忙しいの。自分のことで手いっぱいなんだから、私たちがいつも甘えちゃだめ」

「……ふぅん」

利久はぷぅっと頬を膨らませ、いかにも納得していない顔をする。

小さな頭で何か考えたあと、今度は相馬悠真の手をぎゅっと掴んだ。

「悠真おじさん、ちょっと来て」

芽衣は眉を寄せる。

「利久、おじさんと何を話すの?」

「べーっ。教えなーい」

利久はいた...

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