第10章 藤井修也、あんたは私を痛がらせた!

狭いクローゼットの空気が薄くなり、温度だけが一気に跳ね上がった。

いつもなら従順で、いい子の立花結月が――彼の求めを拒む。

妊娠のせいなのか。それとも、相手が長年愛してきた男だからなのか。

けれど彼にとって、彼女の弱い抵抗は、ただのスパイスにすぎなかった。

揉み合ううち、結月の手がハンガーに掛かった旗袍を引っかける。

上質なシルクがふわりと落ち、藤井修也の頭を覆った。

呼吸が乱れたまま、彼は闇雲に結月の首筋へ口づけを落とす。

そのとき、身の下の女が声を漏らした。

「修也……痛い」

その一言で、修也はようやく我に返った。

身体を離し、乱れきった結月を見下ろす。

バスローブ...

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