第102章 自ら氷室蒼生を抱きしめる

翌日、空はすっきり晴れ渡った。

胸の奥にずっと居座っていた大きな石が消えたせいか、立花結月は久しぶりにぐっすり眠れた。

電動カーテンが半分だけ開いていて、外は眩しいほどの陽射し。大雪はもう止み、木の梢にはふわふわの白がまだこんもりと残っている。

身支度を整え、結月はおばあちゃんの様子を見に行こうとした。

そのとき、扉がすっと開いた。

逆光の中から男が歩いてくる。

氷室蒼生は深いグレーのコートに着替えていて、背筋は真っすぐ、体つきはすらりと引き締まって見えた。落ち着いた低い声が落ちる。

「起きたか」

「うん。蒼生は、昨日ちゃんと眠れた?」

彼は新鮮な果物をテーブルに置き、つい...

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