第30章 藤井修也が卑屈に許しを乞う

薄暗い光の下、藤井修也の落とす影が上から下へと立花結月を覆い尽くす。

沈んだ眼差しはひどく侵略的で、全身の鋭さを隠そうともしない。抜き身の刃みたいに強引で傲慢に、結月の身体の隅々まで舐め回すように巡っていく。

浴室での熱い口づけが「いい子」の体温を押し上げ、頬には細かな汗がびっしり滲む。湿った髪が頬に貼りつき、息は浅い。

赤く染まった頬。潤んだ瞳の奥には、まだ怯えが残っている。小さく開いた唇が震えた。

「藤井修也、やめて」

胸元に押し当てられた小さな手は、まるで蟷螂の斧。効き目なんてない。

男女の体格差はあまりにも明白で、相手は――夫だ。

ここで本気で潰し合うところまで行けるは...

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