第49章 藤井修也が跪いて許しを乞う

電光石火の瞬間、藤井修也は自分めがけて振り下ろされたゴルフクラブを受け止めた。

包帯もしていなかった手は、その衝撃で傷口がぱっくりと開く。目を射るような鮮血が、泉のようにどっと溢れ出し、袖口を伝ってゆっくり落ちていった。銀色のカフスが、赤く染まる。

それでも藤井修也は眉ひとつ動かさない。瞳は氷のように冷え、拒む余地のない強さで言い放った。

「俺が何か間違えたとしても……お前が手を出す筋合いじゃない」

言葉にならない火花が、二人の間で散る。剣を抜く前の静けさ――戦争は、今にも始まりそうだった。

中島秘書が一歩前に出て、淡々と釘を刺す。

「氷室さん。ここは人目の多い入口です。万が一、...

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