第56章 結月、俺は永遠に君を待つ

この部屋は立花結月の好みにぴたりと合っていた。内装は堂々としていて、全館スマートホーム。いまの若い世代が好む要素が、きれいに詰め込まれている。

専用のピアノ室まである。数百万円は下らないスタインウェイのピアノが、少し離れた場所に静かに据えられていた。家主の財力が透けて見える。

松田さんは掃除機を手に主寝室へ向かった。結月は、事前に間取りを確認しているのだろうと思っただけで、深く考えなかった。

今回運び込むのは、主に服と宝飾品――値の張る小物が中心だ。

松田さんは手際よく掃除を終えると、生活用品までいくつか買い足してくれた。

立花結月は、何もないバルコニーに立ち、夕陽を眺めた。

ほ...

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