第74章 白石莉緒は子どもを堕ろさなかった、真相が暴露!

その湿り気を帯びた柔らかさが指先をかすめた瞬間、氷室蒼生の身体はびくりと強張った。淡い瞳の色が、じわりと暗い欲に染まっていく。

立花結月だって同じだ。彼女は慌てて身を引き、窓に背をぴたりとつけた。

頬から耳たぶまで真っ赤。首筋のきめ細かな肌にまで、うっすらと紅が差している。

結婚して何年も経つのに、どうしてまだ少女みたいに照れるのだろう。

けれど実際、立花結月の経験は藤井修也という男ひとりだけだった。ほかの異性に対しては、藤井修也が気にするのが怖くて、子どものころから距離を置いてきた。

少しでも親しげな空気になると、まるで盗みを働いたみたいに狼狽える。反射的に「取り返しのつかないこ...

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