第92章 公表!立花結月こそが俺の藤井夫人だ

中島颯真が入ってきたとき、藤井修也は顔面蒼白のまま湯呑みを握りしめていた。熱い茶が手の甲にこぼれ、ぱっと赤みが散っても、本人はまるで気づかない。

「社長……」

颯真が小さく声をかける。

藤井修也はようやく夢から覚めたように瞬きをし、持ち上げた瞳の奥を、痛みがさっと横切った。

「……潤和ホールディングスのこと、覚えてるか」

「もちろんです。あのとき社長は、取引先に資金を持ち逃げされただけじゃなく、研究資料まで全部奪われた。潤和ホールディングスが投資してくれなかったら、立て直すのに十年はかかってました」

藤井修也は乾いた笑いを漏らす。

「氷室蒼生が言った。潤和ホールディングスは……...

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