第33章

金彦視点

「妃那!」

彼女の動きを見た瞬間、胸が高鳴った。

「やっぱり……妃那はまだ俺のこと、気にしてくれてるんだな!」

少しでも同情を引こうと、わざと弱々しい声を作る。

「さっき葉夜に蹴られた一発でさ……たぶん肋骨、折れてると思う。マジでヤバいくらい痛いんだ。妃那、救急車、呼んでくれないか?」

妃那はとことこと俺の前まで来て、すっとしゃがみ込んだ。

「どの辺が折れてるの?」

そう言って、じっと俺の腰のあたりを見つめてくる。心配そうな顔だ。

やっぱり、妃那が本当に愛しているのは俺なんだ。葉夜と結婚なんて、俺を怒らせるためにやってるだけ。

俺の具合が悪いと知った途端、もう葉...

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