第68章

妃那視点:

祈葉がその場にへたり込み、血の気の失せた顔で呆然としているのを見た瞬間――ああ、終わったな、と分かった。だからこそ、私はいっそう愉快な気分になった。

「見なよ、祈葉。今のあんた、本当に哀れね」

スマホのカメラを彼女に向け、見下ろす位置からじっくりとその苦悶の表情を堪能する。昔、何度となく私の苦しみを噛みしめて娯楽にしていた、あの時のあんたと同じように。

「今度また他人の振り付け盗む時、昔あんたが私の振り付けを盗んだ時のこと、思い出したりする? 思い出したら、後ろめたい? それとも、快感?」

「まあ、後者でしょうけど。だからこそ、今さら平気な顔して他人の振り付けに手を出し...

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