第87章

金彦視点

本当は大学の同窓会なんか行くつもりはなかった。けれど、妃那が今夜来ると聞いた瞬間、その考えはあっさり覆った。

その日一日、胸はそわそわしっぱなしだった。

仕事が終わるなり車を飛ばして帰宅し、自室に駆け込んでクローゼットをひっくり返す。

少しでもマシな格好で、妃那の前に現れたい。

今夜の集まりに葉夜が顔を出すことは、まずない。あいつはそういう場を好まない男だ。

つまり今夜は、妃那と二人きりでちゃんと話せる、絶好の機会というわけだ。

彼女に伝えたいことは山ほどある。後悔していると、心の底から自分の間違いを理解したのだと、全部言葉にしたい。

もう決めてある。花屋にも予約を...

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