チャプター 43

モイラは失恋を忘れるためにほぼ一か月も海外に出ていたのに、ようやく帰宅することを思い出したらしい。

スカーレットは苛立った。「あら、ブラウンさん、やっと私たち哀れな者のことを思い出したの?」

モイラは舌打ちする。「何言ってるの。帰ったら埋め合わせするわよ」

モイラはいつも口ぶりが読めない。スカーレットは電話の隙を突いてアレクサンダーの腕の中から抜け出そうとしたが、彼にはお見通しだった。

アレクサンダーはくすりと笑い、彼女の腰に腕を回す。

スカーレットはまったく身構えていなかった。もみ合ううちに、腰に置くはずだった彼の手が胸の上へ滑り込んだ。

そこは今朝も彼に散々弄ばれた場所で、まだ...

ログインして続きを読む