チャプター 60

モイラとエヴァンが話を終えるころには、スカーレットは会場の入口でずいぶん長いこと待たされていた。

正面の扉からモイラが出てくるのを見守る。彼女は落ち着かない様子で、きょろきょろと周囲を見回していた。

スカーレットを見つけるや否や、モイラはたちまち媚びるような表情をつくり、駆け寄ってきてはスカーレットの腕にしがみつき、猫なで声で甘えてみせた。

罪悪感がありありと滲んでいる。

スカーレットはそう簡単に許してやるつもりはなかった。「モイラ、ソルスティスまで行ったの、無駄じゃなかったってことね。大物に目をつけられるなんて」

モイラは腕にしがみついたまま、必死に懇願した。「ああ、スカーレット、...

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