第100章

簡単な応急処置はしてあるはずだ。

今すぐどうこうってわけでもない。

『それじゃ、お二人の邪魔はしません』

そう言い残すと、長川輝夫は長川直志が寝ている部屋へ向かった。

リビング。

宮原知子は冷えたミネラルウォーターを一本持ってきて、『先輩、どうして来たんですか?』と尋ねた。

今日は外に出ていないせいで、化粧もしていない。目の下の疲れと赤みは、隠す暇もなく露わだった。

岸江立人は一目で気づく。

『どうした?』

宮原知子は顔を背け、できるだけ平坦な声で答えた。

『別に……ただ、長川輝夫とここにいると、なんか落ち着かなくて』

これ以上は言いたくない。岸江立人に心配もかけたくな...

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