第126章

宮原知子は眉をきゅっと寄せ、身を起こして避けようとした――その瞬間、鋭い気配がふっと降りてきて、場の空気が一気に冷えた。

次の瞬間、男は手首を掴まれたまま、乱暴に放り投げられる。

『いってぇ……誰だよ!』

痛みに顔を歪め、歯をむき出しにする。握力が尋常じゃない。骨ごと砕かれるかと思った。

宮原知子も呆然として、反射的に目を上げた。

自分の前に、すっと背の高い男が立っている。

この人……。

どこかで見たような――?

思わず目を凝らすと、男は黒地に金の縁取りが入った仮面をつけていた。顔の大半は隠れているのに、露わな顎のラインだけがやけに鋭い。微動だにしないまま、纏う冷気だけで周囲...

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