第17章

小岩青子は痺れるほど叩いた手をぶんぶん振り、宮原知子の前に立って庇った。逆立った毛を全身にまとった虎みたいに。

「おまえ、何様のつもり? ここで好き勝手できると思ってんの?」

青子と周防圭也は幼いころからの仲だ。誕生日会で少し揉めたところで、大事にはならない。圭も騒ぎを聞きつけて、すぐに駆けつけてきていた。

葉山歩美は叩かれた衝撃で呆然とし、頬を押さえたまま、堪えきれない涙が一気に溢れ出す。

周防圭也もまた名門の御曹司で、この場にいるのは金と地位のある連中ばかり。顔見知りだらけの世界だ。

そして多くの人間が知っている。宮原知子と長川輝夫が夫婦だということも。

「どういうことだ」

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