第23章

「知子、落ち着いて!」小岩青子が彼女の腕をつかんだ。「今あなたが行ったら、長川輝夫の思うつぼじゃない。あの人はあなたが自分を責めるところも、岸江立人とずるずる関わり続けるところも見たいだけなの!」

「でも、あの人が私のせいで――」

「違う!」青子が言葉を遮る。「悪いのは長川輝夫よ。卑怯で、最低で……。あなたが今やるべきことは、ここを出ること。できるだけ遠くへ。あいつらに、あなたとあなたの友だちを傷つける隙を二度と与えないこと!」

宮原知子は、へたり込むようにソファへ戻った。両手で頭を抱え、胸の内はぐちゃぐちゃだった。

自分は疫病神みたいだ、とふと思う。関わった人間から順番に、不幸にな...

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