第24章

その夜、長川輝夫は病院の喫煙所で、煙草を一晩中吸い続けた。

夜が白みはじめる頃、最後の一本を揉み消し、一本の電話をかける。

「葉山歩美が最近、誰と接触して、何をしてたのか。全部洗ってくれ。細部まで、抜けなく」

そう言い終えると、彼は葉山歩美の前へ歩み寄った。

葉山歩美は一睡もしていない。彼の姿を見た瞬間、魂が抜けるほど顔色が変わった。

長川輝夫は怒鳴りもしない。声を荒げることすらなかった。

ただ、静かに見つめるだけ。

その眼差しが――どんな怒りよりも、怖かった。

「おまえが過去に何をしたか、どんな手を使ってきたかは知らない。だが今日から、彼女に近づくな」

声音は低く、ひどく...

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