第53章

周防正平は首を横に振って、笑いながら言った。

「若い連中は血の気が多くてね。みんな、あまり気にしないでくれ。岸江様、宮原さん……続けますか?」

宮原知子は首を振る。

「周防様、少し疲れました。ちょっと休ませてください」

視線を向けると、長川直志がこちらを見上げていた。きらきらした目で。

宮原知子は近寄ってしゃがみ、彼と目線を合わせる。

「さっきはありがとう。かばってくれて」

長川直志は小さな手をぶんぶん振った。

「いいよ。ほんとのこと言っただけだし」

彼は宮原知子をじっと見て、こてんと首を傾げる。

「おばさん、球、すっごく上手だね」

宮原知子は笑った。

「直志くん、球...

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