第58章

鈴野雫は冷ややかに鼻で笑った。

「弁償はしたくない、謝りたくもない。じゃあ、あんたは何がしたいの?」

宮原知子はバッグからカードを一枚取り出す。

「このカードに100万入ってる。この服を買うには十分でしょ」

鈴野雫は、宮原知子が本当に100万を出してくるとは思っていなかったのか、一瞬きょとんとした。

宮原知子は彼女を見据え、ゆっくりと言う。

「服は私が買った。つまり、もう私のもの。――あなた、脱いで」

鈴野雫の顔色が変わる。

「……は?」

宮原知子は淡々と繰り返した。

「服は私のもの。だから脱いで」

鈴野雫は青くなったり白くなったりし、怒りで言葉を失う。

宮原知子は彼...

ログインして続きを読む