第87章

宮原知子の声は冷ややかで芯があり、怯えの色など微塵もない。

だがその言葉は、鈴野雫の頬を容赦なく打ち据える平手打ちになった。

『あんた……』

『デザインは理念がすべてです。私の作品は一枚残らず、自分の経験と考えから生まれたもの。最初から最後まで完全なオリジナルで、誰かの真似をしたことはありません。鈴野さんは「どこかで見た」と繰り返すなら、作品名でも、デザイナー名でもいい。ここで言ってください。皆さんが納得できるように。言えないなら、それは悪意ある中傷です。この場の方々も、あなたの言い分だけで白を黒にされるほど甘くはないでしょう』

薄く笑いながらも、澄んだ瞳が鈴野雫を真正面から射抜く。...

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