第15話 四百億、最後の一本を奪い合う

調べろ。十八年前、遠野家が白木町で何をしていたか。不審な点はすべて報告しろ。

送信。宛先——桜うグループ。

凛はノートパソコンを閉じた。月が雲間からゆっくりと姿を現す。

闇の中で、何かが浮上していた。

この件は、最初から単なる取り違えではなかった。

翌朝。九条家邸宅。

九条結衣が隼人にメッセージを送ってから一時間。

既読はついた。返事はない。

九条結衣は下唇を噛んだ。奥歯に力を込める。

同じメッセージを毎日送っている。同じ既読。同じ沈黙。

ドアの隙間から氷見雪絵の声が滑り込んだ。

氷見はトレーを鏡台に置き、ベッドサイドに腰を下ろすと、九条結衣の手の甲に指を重ねた。

「焦...

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