第82話 沖村が澤田を一瞥し、代理商たちが手のひらを返す

澤田天馬の声は切迫し、重かった。

「流出経路を追及?今から?代理商はここにいる。賠償額は白黒ついている。設計部の穴を、会社全体で埋めろというのか」

その語尾が消えないうちに、沖村健也がテーブルを叩いて立ち上がった。ネクタイが曲がっている。

「サクラの誠意はどこにある?信義は?コーヒーで済ませるつもりか?契約書に違約賠償と書いてある。一銭たりとも負けないぞ!」

二人は一歩ずつ、示し合わせたような連携だった。他の代理商たちも釣られてざわめき出す。

楓原琴音が勢いよく立ち上がった。

「澤田部長。まだ何も調べていないのに、なぜ設計部の仕業だと決めつけるんですか。この場で内部の流れを一から説...

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