第83話 凛が澤田から沖村への送金を断ち、高利貸しが彼の指を折った

ケイティは代理店の車が園区を出るのを見送ってから、執務室へ戻った。

ケイティは入口に立ち、すぐには入らなかった。

「もう一件あります」とようやく口を開いた。声を潜めている。「先ほど地下駐車場で、沖村健也と澤田部長が話しているのを見ました。角度が悪く、距離もあり、私が近づく前に沖村は立ち去りました」

ケイティはタブレットの縁を強く握りしめ、指の関節が白くなっている。

「コンクリート柱に遮られて、使える写真も一枚も撮れませんでした。すみません、私の不注意です。澤田は慎重すぎて、三日以内に確実な証拠を掴むのは難しいかもしれません」

ケイティはうつむいたままだった。焦りは肩の強張りに表れ、全...

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