第9話 十八年ぶりの実の両親との再会

鶴田は反射的に顔を上げた。ガラスのドーム越しに、純黒のヘリコプターが屋上ヘリポートへゆっくりと降下していく。機体に刻まれた九条の家紋が、夕日に冷たく光っていた。

状況を呑み込む前に、千川が二人の黒服を従えて歩いてくる。

凛の前で足を止め、深く腰を折った。

「お嬢様。九条家専用機が屋上に待機しております」

背筋を伸ばし、顔を横に向ける。冷え切った視線の先に、鶴田が立っていた。

「そちらの方。先ほど九条家の六女であられるお嬢様に対してなさったご発言、当家主にありのまま報告いたします。九条家法務部より明日午前中に聖華病院へご連絡を差し上げます。しかるべくご対応ください」

鶴田の顔から血の...

ログインして続きを読む